142㎝/48㎏/中立善/水属性

幻獣種な以上強くあろうとするが、人間のごく普通の少女に近いとセラスティアは言う。
兄に対して特に劣等感を感じているわけでもなく、本当に二人が不器用なだけであはある。
あの日、兄を庇うためについた嘘がきっかけで少しだけ、嘘というものが嫌いになった。
お姫様にもなれなかった、そして強さと賢さの両方を持つ兄にもなれなかったが、それでも彼女は選択に悔いはないと言う。

オルティレイス
幼い頃に一回か二回話したぐらい。しかし子供の頃の彼は大人しいひとだったとクヴァメルは記憶してある。
まさかあの大人しかったひとがまさか海帝と呼ばれるまで……とは思えど兄の幼馴染なので怖いとかは思っていない。

ネヴァーレン
自分の思っていた以上にずっと大人になって、思っていた以上にずっと大きくなって、そしてあの頃よりも賢くなっていた兄に対し、寂しいやら形状しがたい感情を抱いていたりもする。
兄であるネヴァーレンは一体、自分のことをどう思っているのか。小さい頃だったら聞けていた言葉が、今は聞けないものとなってしまっているのだ。

ルカレオス
なんだか魅力のあるひとだ、とクヴァメルは思っている。そしてとても健気であるとも。
自分に似ているのかもしれない、と思いつつもルカレオスほど優しくはないだろうな、とも思ってはいる。

メレアティカ
カリブディスとは言えどまだ幼子なので妹みたいに思っている。実際仲が良い。
メレアティカもクヴァメルのことは姉のようだと思っており、微笑ましい気持ちになる。ちなみによくミアラシアとも一緒に遊んでやっている。

セラスティア
珍しいひとだな、と思っている。幻獣種でも孤児を引き取るまでは珍しいケース、だと思う。
しかし兄を育ててくれたことには素直に感謝しているし、自分にも気にかけていることも感謝している。

ノエルメイア
周りが言うような変なひとではないと思っているが、やっぱり変なひとなのかもしれない。
しかし周りへの接し方など真摯に向き合ってくれるひとだと、なんなくだけれどそう感じている。

ミアラシア
よく話をする仲であり、ミアラシアに対しては同い年の友人みたいに思っている様子。「ミアちゃん」と呼んでいる。
ミアラシアには、あまり抱え込まないでほしいと思いつつも、彼女の性格上難しいとわかっているためそれが少し悩みだったりも。

「私、根性は自信があるんです。伊達に国の政治を任されていませんからね。なので出来ることがあればお任せください」

「私は、誰に嫌われようとも構いません。それが幻獣種という在り方なら、私は強くなります」

「叶わない願いを抱くことって、こんなにも胸が苦しくなるものなんですね。……それでも私は、後悔だけはしない」

「人魚姫……昔から可哀想だと思ってしまって。あんなにも健気で美しい彼女が泡にならないといけないだなんて、昔からずっと考えているんです」

「兄さん、兄さん。お願いだから、兄さんだけは嫌わないで。誰に嫌われようとも構わないなんて嘘を言ってごめんなさい。兄さんにだけは……嫌われたくない……」

クヴァメルもクラーケンなだけあって賢くないと言うわけではないが、ネヴァーレンがあまりにも賢すぎたのだ。
更にネヴァーレンは、クラーケンの喪われた能力「大賢者の予言」を使える幻獣種だったがために、なにがなんでもネヴァーレンだけは人間に気付かれたくないと思っていた。
その兄と比べられて劣等感が……ということはなく、あの日まではごく普通の、仲が良い兄妹だったのだ。
再会した今でも、唯一の家族となってしまったネヴァーレンに対して、嫌われてしまうことだけを恐れていることを、心に秘めている。